海外留学を控えるなかで、安全なインターネット環境の構築や日本のコンテンツ視聴について悩む人は多いでしょう。
留学先でのインターネットに関する悩みは、VPNサービスを活用すれば手軽かつ簡単に解決できます。
今回の記事では、留学生活でVPNを導入するメリット・注意点・最適なサービスの選び方までを詳しくまとめました。
本記事を読めば、安全な通信環境を確保しながら、日本のエンタメを楽しむための具体的な知識が身につきます。
まずは基本的な役割や仕組みを正しく理解し、自分の環境に最適なVPNサービスを探すところからはじめましょう。
海外旅行や留学に必要とされるVPNとは?

海外旅行や留学でVPNを導入すれば、安全なインターネット利用と国内向けコンテンツへのアクセスができます。
VPNはインターネット上に暗号化された仮想の専用通信経路を作り、安全かつ匿名性の高いデータの送受信を可能にする技術です。
たとえば、一部のセキュリティが甘い公共Wi-FiでもVPN接続なら、通信が暗号化されて情報漏えいリスクを最小化できます。
また、VPNサーバーを経由するとIPアドレスが変わるため、地域制限の回避やプライバシー保護に役立ちます。
海外からのアクセス制限がある日本の動画配信サービスも、VPNを利用すれば留学中にアクセスして楽しめるのです。
海外旅行やカナダ留学でVPNを導入するメリット
海外旅行やカナダ留学でVPNを導入するメリットは、以下のとおりです。
- 公共Wi-Fi利用時のセキュリティ強化
- プライバシー保護
- 海外から日本のコンテンツを視聴
- 学内のネットワーク制限の回避
- サイバー攻撃への対策
公共Wi-Fiでの安全確保から日本のコンテンツ視聴まで、多様な利点で留学生活の質と安心感を向上させましょう。
公共Wi-Fi利用時のセキュリティ強化
留学中もVPNを導入すれば、外出時の公共Wi-Fi利用時の通信セキュリティを強化し、情報漏えいリスクを抑えられます。
カナダのカフェ・空港・図書館などで提供される公共Wi-Fiは便利ですが、通信内容が暗号化されていない場合も多いです。
とくにパスワードなしで接続できる公共Wi-Fiは、同一ネットワーク上の第三者から通信内容を傍受される危険性があります。
しかし、VPNなら利用者のデバイスとインターネットの間に仮想的な専用線を構築し、通信全体が暗号化されます。
通信セキュリティを強化し、安全で快適に利用できるインターネット環境を構築するためにも、VPNの導入を検討しましょう。
プライバシー保護
VPNを導入すると、ISPや広告会社にトラッキングされず、個人情報とプライバシーを保護できます。
オンラインのデバイスに割り当てられるインターネット上の住所「IPアドレス」は、所在地や活動を追跡される一因です。
VPNを利用すると接続したVPNサーバーのIPアドレスが使用されるため、利用者の匿名性が飛躍的に高まります。
そのため、ISPや広告会社などが「ユーザーの閲覧履歴を収集」「データに基づいた広告を表示」といった活動を困難にします。
海外から日本のコンテンツを視聴
カナダ留学中にVPNを利用すれば、海外からのアクセスが制限されている日本国内限定の動画配信サービスを自由に楽しめます。
TVer・U-NEXT・Huluなどの動画配信サービスは、著作権などの理由から海外IPアドレスをブロックする仕組みです。
しかし、VPNを利用して国内に設置されたサーバーへ接続すると、日本のIPアドレスで動画配信サービスに接続できます。
日本で放送中のドラマやアニメをリアルタイムで追いかけたり、日本のニュース番組を視聴したりできるのがVPNの魅力です。
「留学中の息抜き」「日本語能力の維持」「国内の話題の把握」など、VPNは非常に役立つサービスです。
学内のネットワーク制限の回避
大学や語学学校が、学習環境維持のために設けているアクセス制限を、VPNで回避できる場合があります。
多くの教育機関では、学習に無関係なSNS・動画配信サービス・オンラインゲームなどへのアクセスが制限されています。
しかし、VPNサーバーを経由すると学内ネットワークは禁止コンテンツだと判別できず、アクセス制限の回避が可能です。
そのため、「SNSで日本の友人と交流」「息抜きにYouTubeを視聴」など、より自由にインターネットを活用できます。
ただし、VPNが学校の規約に違反しないかどうかをあらかじめ確認し、節度ある利用を心がけましょう。
サイバー攻撃への対策
一部のVPNは通信の暗号化以外に、マルウェア・広告・トラッカーからデバイスを保護する付加機能が搭載されています。
ほかに、フィッシング詐欺サイトへのアクセスをブロックする機能などもあり、より安全なインターネット環境の構築が可能です。
さらに、リモートで安全に自分のデバイスに接続できるメッシュネットワーク機能を提供しているVPNサービスもあります。
セキュリティ機能とVPNを組み合わせる多層防御を構築し、大切なデジタル資産をあらゆる脅威から守りましょう。
海外旅行やカナダ留学でVPNを利用するときの注意点
海外旅行やカナダ留学でVPNを利用するときの注意点は、以下のとおりです。
- 無料VPNアプリの利用は危険
- 利用規約と法令の遵守
- 学内ネットワークのVPNブロックの可能性
あらかじめ注意点を十分に把握し、危険な無料VPNの利用を避け、通信セキュリティの強化に努めましょう。
無料VPNアプリの利用は危険
海外・国内に限らず無料のVPNアプリを利用するのは、個人情報漏えいやウイルス感染のリスクが非常に高いため推奨できません。
無料VPNの多くは運営費用を捻出するために、利用者の閲覧履歴などの個人情報を収集し、販売している可能性が高いです。
たとえば、Top10VPNによれば無料VPNアプリのなかで88%が情報漏えいし、71%が個人情報を販売していました。
ほかの調査では、意図せず情報が悪用されたり、スマートフォンがマルウェアに感染させられたりする被害も報告されています。
くわえて、無料VPNは「通信速度が遅い」「容量に厳しい制限がある」など、サービスの品質面でも大きな課題を抱えています。
安全で快適な留学生活を送るためにも、実績が豊富で信頼できる有料VPNサービスを選択するのがおすすめです。
利用規約と法令の遵守
VPNをカナダで利用するときは、現地の法令と各オンラインサービスの利用規約を遵守する姿勢が求められます。
カナダ国内でVPNを使用する行為自体は合法ですが、VPNを介したコンテンツの違法ダウンロードなどは罰せられます。
また、多くの動画配信サービスは、利用規約でVPNを用いた地域制限の解除を禁止している点に注意が必要です。
もし規約違反が発覚した場合にはアカウントが一時的、または永久に停止されるリスクも考えられます。
VPNはたいへん便利なツールですが、法律やサービスの規約を遵守し、正しく活用するよう心がけてください。
学内ネットワークのVPNブロックの可能性
留学先の大学や語学学校が提供する学内ネットワークでは、VPN接続自体が制限されている場合があるため注意が必要です。
学内ネットワークでの制限は、「セキュリティの維持」「通信帯域を過度に消費しない」といった目的で実施されます。
学校側は「ポートのブロック」「既知のVPNサーバーへのアクセスを遮断」などの方法で制限をかけています。
あらかじめ学校のITポリシーを確認しておき、モバイルデータ通信など別の接続手段を検討しておきましょう。
海外旅行やカナダ留学で利用するVPNサービスの選び方のポイント

海外旅行やカナダ留学で利用するVPNサービスの選び方のポイントは、以下のとおりです。
- サーバー数・ロケーション数
- ノーログポリシー
- 暗号化方式・プロトコル
- 接続可能デバイス数
- 料金体系
- 使いやすさとサポート体制
- 返金保証・無料トライアル
サーバー数・料金・サポート体制を比較検討し、自分の留学スタイルに最適なVPNサービスを見つけ出しましょう。
サーバー数・ロケーション数
VPNサービスを選ぶうえで、サーバー数と設置地域を意味するロケーション数は、快適性と利便性を決定づける要素です。
サーバー数が多いほどユーザーあたりの負荷が分散されるため、通信速度が低下しにくく安定した接続環境が期待できます。
また、サーバーのロケーションが世界中に分散しているほど、さまざまな国のコンテンツを利用できます。
カナダ留学においては、日本の動画配信サービスなどを楽しむために、国内サーバーの存在は必須条件です。
くわえて、日本国内のサーバー数も大切な要素で、100台以上の設置を目安に選ぶのがおすすめです。
ノーログポリシー
プライバシー保護を重要視するなら、利用者のログを保存しないノーログポリシーを掲げているVPNサービスを選びましょう。
利用者のログが保存されていると、「サイバー攻撃」「当局から情報開示請求」などで、個人情報が漏えいするリスクが残ります。
しかし、ノーログポリシーが実施されていれば、活動データを一切保持しないため情報漏えいリスクはほぼありません。
信頼性の高いVPNサービスは、独立した第三者機関による監査を定期的に受け、監査結果を公開しています。
VPNサービスを安心して利用するためにも、公式サイトでノーログポリシーと第三者監査の有無を確認するのが賢明な選択です。
暗号化方式・プロトコル
VPNサービスを選定するときには、安全性に関わる暗号化方式の強度と、速度と関係するプロトコルの種類を確認しましょう。
暗号化技術は内容を第三者が解読できないようにする仕組みで、プロトコルはデータをどのように送受信するかのルールです。
現在、業界標準としてもっとも信頼性が高いのは、アメリカ政府でも採用されている「AES-256」という暗号化方式です。
プロトコルにはいくつもの種類があるため、以下の表にまとめました。
プロトコル | 特徴 |
OpenVPN | OpenSSL/TLSを使用し、高いセキュリティと柔軟性を持つ。TCP/UDPに対応 |
WireGuard | 軽量・高速・近代的な暗号技術を採用し、コードが非常に簡潔で監査しやすい |
IKEv2/IPsec | モバイル環境や切断耐性に強く、NATトラバーサルに対応 |
L2TP/IPsec | L2TPでトンネルを作り、IPsecで暗号化。多くのOSで標準対応 |
SSTP | TCPポート443を使いSSLで暗号化。ファイアウォールの回避性に優れる |
PPTP | 古くからあるプロトコルで設定が簡単だが、セキュリティが脆弱で現在は非推奨 |
現在はOpenVPN・WireGuard・IKEv2/IPsecの3種類が主流で、ほとんどの有料VPNサービスで利用できます。
詳しくVPNのプロトコルについて知りたいなら、「速度&セキュリティが優れたVPNプロトコル比較」が参考になります。
接続可能デバイス数
ひとつのVPN契約で何台まで同時に保護できるかという、同時接続デバイス数は重要な比較ポイントになります。
留学生活ではスマートフォン・ノートパソコン・タブレットなど、複数のデジタル機器を使い分けるためです。
もし同時接続数が少ないと、いちいちVPNを切断してから別のデバイスで再接続するという手間が発生します。
多くの有料VPNサービスでは5台~10台程度の同時接続が可能で、なかには無制限で接続できるサービスも存在します。
十分な同時接続数があれば自分のデバイスだけでなく、家族や友人とアカウントを共有して費用の節約も可能です。
料金体系
VPNサービスの料金は契約期間によって大きく変動するため、自分の状況にあわせてもっとも経済的なプランを選択しましょう。
ほとんどのVPNサービスでは1か月の短期プランより、1年や2年といった長期間でまとめて契約するほうが割引がありお得です。
たとえば、留学期間が1年以上と決まっている場合、長期契約を結べば総コストを大きく抑えられ非常に経済的です。
ただし、料金の安さだけではなく、サポート体制・通信速度・信頼性などをトータルで検討して判断するようにしましょう。
使いやすさとサポート体制
直感的に操作できるアプリの使いやすさと、問題発生時に素早く対応してくれるサポート体制の充実度が非常に重要となります。
アプリの設計が複雑でわかりにくいと、「設定に手間どる」「いざというときに使えない」など宝の持ち腐れになりかねません。
優れたVPNアプリは数回タップするだけで目的のサーバーへ簡単に接続できる、シンプルで洗練されたUIを備えています。
また、24時間365日対応のライブチャットや、母国語で相談できる日本語サポートが提供されているかどうかもポイントです。
VPNの利用がはじめての人はレビュー・口コミを参考にし、サポートの充実しているVPNサービスを選びましょう。
返金保証・無料トライアル
VPNサービスが自分にあっているかを確認するため、返金保証制度や無料トライアルを積極的に活用しましょう。
たとえば、通信速度は滞在先のネットワーク環境によって変動するため、実際に使用しないとわからない部分が多いです。
多くの主要なVPNサービスでは、契約後30日以内であれば無条件で全額返金される保証制度を設けています。
そのため、30日間返金保証や無料トライアルを利用すれば、ノーリスクでVPNサービスの速度や使い勝手を試せます。
また、「動画サービスが問題なく視聴できるか」「大学のWi-Fiでブロックされないか」などもテストしましょう。
海外旅行やカナダ留学におすすめの高速でコスパが高い「NordVPN」
NordVPN Screenshot
料金(税込み) | 2年プラン:440円/月 1年プラン:650円/月 1か月プラン:1,690円/月 |
サーバー数/国数 | 7,400台以上/118か国 |
ノーログポリシー | ◯ |
通信速度 | ◯ |
同時接続台数 | 10台 |
カスタマーサポート | 365日24時間対応公式サイト・アプリが日本語対応メール・ライブチャット |
公式サイト | https://nordvpn.com/ja/ |
海外やカナダへの留学を考えているなら、高速通信と優れたコストパフォーマンスを両立するNordVPNがおすすめです。
「NordLynx」という独自開発プロトコルで、動画視聴でもストレスを感じさせない高速通信を実現しているからです。
また、カナダに480台以上、日本にも130台以上のVPNサーバーを設置しており安定性に優れており高評価を得ています。
料金は2年プランを選択すると月額が500円以下とリーズナブルで、高いコストパフォーマンスを誇ります。
30日間返金保証も提供しているため、まずNordVPNを導入して使い勝手や通信速度を実際に確かめてみましょう。
NordVPNの契約の流れとVPN接続の手順
NordVPNの契約からVPN接続するまでの手順は非常にシンプルで、いくつかの簡単なステップを踏むだけで完了します。
申し込み・利用開始・VPN接続するまでの手順は、以下のとおりです。
- NordVPNの公式サイトにアクセスし、「お得に購入」や「プランを選択」ボタンをクリック
- 利用期間に応じて、2年・1年・1か月のなかから最適な料金プランを選択
- メールアドレスとパスワードを入力してアカウントを作成
- クレジットカード・Google Pay・Amazon Payなどで支払いを完了
- 支払い後、公式サイトのダウンロードページからアプリをダウンロード・インストール
- アプリを起動し、登録したメールアドレスとパスワードでログイン
- 表示された国リストや地図から接続先を選び、ワンクリックでVPN接続完了
なお、NordVPNはWindows・macOS・Android・iOS以外にも、以下のようなデバイスに対応しています。
カテゴリ | 対応OS・デバイス |
デスクトップ | Windows・macOS・Linux・ChromeOS |
モバイル | Android・iOS・iPadOS |
スマートTVなど | Android TV・Fire TV Stick・Apple TV・Chromecast・Kindle Fire・Raspberry Pi |
ブラウザ拡張 | Chrome・Firefox・Edge |
その他機器 | ルーター・NAS(手動設定対応) |
海外旅行やカナダ留学で利用するVPNに関するよくある質問

海外旅行やカナダ留学で利用するVPNに関するよくある質問は、以下のとおりです。
- 海外でVPNを利用すると通信料があがる?
- VPNを利用するとサブスクを安く契約できる?
- VPN接続できないときの対処法を教えて
あらかじめ疑問や不安を解消しておき、留学先で安全かつ快適なインターネット環境を構築しましょう。
海外でVPNを利用すると通信料があがる?
VPNの利用で通信会社の料金はあがりませんが、暗号化によるパケットの肥大化でデータ通信量は5%~15%ほど増加します。
そのため、データ使用量が定められているモバイル通信プランなどの場合、上限に達するペースが少し早まる可能性があります。
データ通信量に制限のある環境でVPNを活用する予定なら、少し余裕のあるプランを選んでおくと安心です。
参考:Tom’s Guide「How much data does a VPN really use?」
VPNを利用するとサブスクを安く契約できる?
VPNで日本やカナダよりも物価が低い国へ接続すると、動画配信サービスなどのサブスクを安く契約できる可能性があります。
たとえば、NetflixやYouTube Premiumなどは、各国の経済状況に応じて地域別価格設定を導入しています。
そのため、VPNでトルコ・アルゼンチン・インド・ベトナムなどに接続すれば、より安価な料金での契約が可能です。
ただし、サービスによっては利用規約違反となるため、最悪の場合アカウントが停止されるといったリスクもゼロではありません。
VPN接続できないときの対処法を教えて
VPNに突然接続できなくなった場合、いくつかの簡単な対処法を順に試すと解決できるケースがほとんどです。
VPNサービスに接続できなくなったときの対処法を、以下の表にまとめました。
対処内容 | 説明 |
インターネット接続を確認 | Wi-Fiやモバイル通信が正常か確認し、必要ならルーターを再起動する |
VPNアプリを再起動・更新 | アプリやデバイスを再起動し、最新版にアップデートする |
サーバーやプロトコルを変更 | 混雑していないほかのサーバーや接続プロトコルに切り替える |
ファイアウォール設定を確認 | セキュリティソフトやOSの設定でVPNがブロックされていないか確認する |
日時設定やネットワークを切り替え | デバイスの日時を正しく設定し、別のネットワークで試す |
サービス側の障害を確認 | VPN側で障害やメンテナンスが発生していないか確認し、必要ならサポートへ連絡 |
ほかに、アプリ・デバイスの再起動で問題が解消される場合も多いため、慌てずにひとつずつ確認しましょう。
対処法をすべて試しても状況が改善しない場合は、契約しているVPNサービスのカスタマーサポートに連絡してください。
まとめ
海外留学においてVPNを導入すれば、セキュリティの甘い公共Wi-Fiでも暗号化によって情報漏えいリスクを最小化できます。
また、VPN接続で通常は海外から視聴できない国内限定の動画配信サービスや、ニュース番組を自由に楽しめます。
VPNサービスを選ぶときは料金の安さだけではなく、通信速度・信頼性・サーバー数などを総合的に判断しましょう。
なお、無料VPNは個人情報の売買やウイルス感染といった危険性が非常に高いため、利用は避けるのが賢明です。
30日間返金保証や無料トライアルを利用して使い勝手を確かめ、最適なVPNサービスを見極めましょう。
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